英国医学会が認めるアレクサンダー・テクニークの腰痛に対する有効性

英国のブリストル大学とサウザンプトン大学が1年間にわたり、579名の腰痛患者を対象として通常治療、運動、マッサージ(ATEAM)、アレクサンダー・テクニークの有効性の調査を実施し、その研究発表が英国の権威ある医学専門誌である英国医学会会報(British Medical Journal)でされたことをBBCニュースとミューヨークタイムズ(アメリカ)で報じられました。その大要をとりまとめてお知らせします。


今回の調査は英国の医学研究審議会と国民健康保険サービス研究開発基金の資金援助を得て実施されました。というのも英国では、年間で人口の半数が腰痛を患い、そのうちの15%が慢性疼痛の問題を抱え込むことになっているからで、病欠の理由として2番目に多く、欠勤日合計は年間で500万日にまでのぼるらしいのです。そこで様々な療法があるのですがそれらの長期的効果に関する客観的調査はほとんどなかったので、それらの中でも先ほど挙げた療法についてこの度、英国医学会がその会報で最新研究結果を発表しました。

調査は慢性腰痛および再発性腰痛患者579名を対象にし、そのうち144名が開業医による通常の治療、147名がマッサージ治療、144名がアレクサンダー・テクニーク6レッスン、144名がアレクサンダー・テクニーク24レッスンを無作為に選出されました。

その結果は、診断、鎮痛剤、運動管理療法を含む通常の治療患者の疼痛日数は21日、マッサージ治療は14日、アレクサンダー・テクニーク6レッスンは11日、アレクサンダー・テクニーク24レッスンはたったの3日でした。


この結果に研究主任であるデビー・シャープ教授は、アレクサンダー・テクニークは、ほとんどの腰痛患者に有効であると述べています。彼のコメントによれば、アレクサンダー・テクニークは、姿勢緊張や神経筋協調に悪い影響をおよぼす習慣を認識し、理解し、回避するセルフケアとして一生使える技術を身につけるべく個人に合わせたアプローチを提供するものです。言葉による指示と手の誘導で、脊椎圧迫を弛ませながら、頭、首、脊椎筋の不必要な緊張筋を開放することに特に意識を払います。教師の言葉と手による指示で安静時および骨格筋の使用の改善を助け、そのフィードバックによって生徒は実践的にその使い方を学んでゆきます。この手法によって筋痙攣を和らげて姿勢を安定させ、協調と適正を高め、脊椎の圧迫を開放することで、腰痛を緩和できる可能性が高いのです。

また、この研究結果に対して腰痛患者に支援や助言を与えている慈善機関であるバック・ケア(腰痛予防)の主宰者ドライズ・ヘティンガさんは「アレクサンダー・テクニークに関してこういう客観的調査がなかったので、今回の研究結果はありがたいです。アレクサンダー・テクニークは本当にお勧めできるもので、これまでの患者からのフィードバックも好意的なものばかりです。」と言っています。


“British Medical Journal”のウェブ版で動画も紹介されています。ぜひご覧下さい!

http://www.lifehacker.jp/2009/06/post_884.html(lifehacker日本語版)

日本アレクサンダー・テクニーク研究会